彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




「はあ!?寄付は寄付だろう!?ねぇ、フッチー!?」

「こいつ、わかってないよ、るーちゃん!」



私の対応に、左右から難波と鳥海が口をはさむ。



「フッチーのお父さんは、政界ともつながりのある渕上財閥!フッチーのためなら、学校への寄付金『以外』も惜しまないんだよ!」

「特に、娘がいじめのボスですとか言われたら、ガチでキレるぞ~!?」


「そうだねぇ~」



笑顔で言う難波&鳥海に、そっけなく渕上は言う。




「正直、あたしのステータス知ってて、ここまでされたの初めてだよ?」

「別に私は・・・・」


(知らなかっただけなんだけどな・・・・)



知ってれば、関わらないようにしたのに・・・・



〔★凛はまた後悔している★〕




「せっかくだから、あんたがどこまで我慢できるか見ててやるよ。」

「え?」

「あたし相手に、どれだけ馬鹿なことしてるか、教えてほしいって話・・・!」



そう言った渕上が視線を動かす。

いつか見たような、すごい目つきで私を見る。




「ここまでの話、わかった?」

「・・・えーと・・・」

「あたしの神経逆なでするなって言うんだよ・・・!」




そう言った手が伸びてくる。

周囲も距離を縮めてきた。




(ヤバい!)




殺気をにじませる彼女達に、身の危険を感じる。



「やめてっ!!」



持っていたカバンを振って追い払う。

良い感じで、渕上の手を払えた。



「きゃっ!?てめぇ!?」


「大丈夫、るのあ!?」

「やりやがったな、テメー!」



(先にやったのは、そっちじゃなーい!?)




心の中だけで文句を言って、逃げる。

なんとか振り切って、全力で走る。





「逃げるな、菅原ッ!!」



(よくわからないけど、よくわからないけど!)



危ないことには変わりない!


一目散に、駐車場から出た。





(このまま、家まで逃げきって――――――――!?)




ブーン!




「オラっ!」

「えっ!?」



ガスン!


「あう!?」




ふいに、腰に痛みが走る。




「あ!?」




それで身体が倒れた。




ズザー!!

「痛い・・・!?」


「大当たり~♪」

「ミッチー、ナイス!」


「なっ・・・?」




痛みを我慢して見上げる。

そこには、私服姿の女子達がいた。

その手には、収縮可能な警棒がある。




(あれで、体をうたれた・・・!?)




油断した!

菅原凛として、気を抜いていた。





(『凛道蓮』だったら、こうはならなかったのに・・・・!)





その場に膝をつけば、また囲まれた。