後ろを振り返る。
誰も追ってきてないと、確かめてから立ち止まる。
「はぁあぁ~・・・・・!もう、どうしたらいいのよ・・・・」
(地味で真面目ではあったけど、まさか、いじめのターゲットにされるなんて・・・)
「ううっ!つらいよぉ~瑞希お兄ちゃん・・・・!」
少し前まで友達だったのに!
仲良くやっていたつもりなのに!
全部、うわべだけだったの・・・!?
「・・・いや、私もそうだったかも・・・・」
考え直して思う。
(私も・・・親が決めた学校に行くことを義務にして、自分に合いそうな無難な人を選んでいた・・・・)
「友達になろうと思って、なったわけじゃなかった・・・・」
だから、あっさり裏切られたのだろう。
(きっと、彼女達も・・・)
「私と同じ気持ちだったから、切り捨てられたのかもしれない・・・・」
涙が頬を伝う。
「むなしい・・・・」
ただ、ただ、むなしい。
(たった数か月とはいえ、そんな人間関係しかできなかった自分が、恥ずかしい・・・!)
悲しくなる。
「私・・・・なにしてるんだろう・・・・!?」
情けなく。
ゆっくりと、ヨロヨロと歩き出す。
「ひっく、ひっく!」
みじめに、薄暗い場所で泣いている自分。
(こんな姿、瑞希お兄ちゃんに見られでもしたら・・・・!!)
―「もう大丈夫。」―
「・・・っ!?」
トクンと、胸が高鳴る。
頭に浮かぶのは、龍星軍の特攻服を着た優しいお兄ちゃん。
おいでと言って、私を抱きしめてくれた瑞希お兄ちゃんの姿。
泣き止むまで、静かに温めてくれた思い出。
「・・・・頑張ろう。」
まだ、負けたわけじゃない。
「先生には相談できた。話を聞いてくれる人はまだいる・・・!」
(まだ私は、戦ってる途中!投げ出しちゃダメだよ・・・!)
しっかりして、凛!
あなたは、『菅原凛』だけど、菅原凛だけじゃない!
『龍星軍の凛道蓮』でもあるのよ!?
(『凛道蓮』は、こんなことぐらいで、降参なんかしないよっ!)
自然と速くなる足。
落ち込んでいた気分も、上向きになる。


