彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




このままだと、日直が教室のカギを持っていっちゃう!

そうなったら、締め出しを食らってしまう!


とても、授業を受けれる気持ちじゃなかったけど、自分の荷物だけ確保しなきゃ。



(こういう場合、いじめっ子の荷物は捨てられちゃう!)



急いだ。




(先生がいる時に、先生のいる前なら、何もできないから・・・・!)



立ち止まり、腕時計を見る。

タイミングを計る。

待つ。





キーンコーン、カーンコーン。





終わりのベルが鳴る。



(今だっ!)



先生がドアから出る前に、ドアを開けた。



――――――――ガラっ!




冷たい視線は覚悟した。

でも、それはなかった。



「だからさ~」

「きゃははは!」


「え!?」



教室に、先生がいない。



(なんで!?さっき、先生が入ってきて~)




「誰探してんだよ、ブス!」

「わっ!?」




真横で声がして、思わず、反対側に一歩飛んだ。




「ふ、渕上さん・・・・!?」

「おい、人間の言葉しゃべるなって言っただろう?」




怒りに満ちた目で私に言う。

とりまきらしい女子が、その両脇を固めている。



「なんで・・・?」

「せんせー、急用ができて途中から自習なんだよ!」

「え!?」


(マジで!?ついてない!)



あまりの運のなさに固まる。

そんな私に、髪の毛をいじりながら渕上が言う。



「犬だって消えろって言えば帰るのにさ~なんで消えないの、ゴミ?」

「す・・・菅原です!」



いろいろ言いたいことはあったが、怖かったけど、勇気を振り絞って言った。




「私の名前は菅原です!渕上さん、誤解してますよ!」

「おい、月乃亜に何言う気だよ?」

「人間以下がしゃべんなよ!」


「言わせとけば?」




それで取り巻きが黙る。

人を小ばかにする態度のまま告げる女ボス。

だから私も負けずに言った。