彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




なんとか、トイレの個室から脱出する。

投げ込まれたそうじ道具もきれいに片づける。

そっと、周りの様子を見てから外に出る。




(さっきのヤンキー・・・・私がトイレに入ってるところを見てたんだ。それで、あんな話を・・・!)




わざと聞かせたんだ!

そうじゃなきゃ、つじつまがあわない。

生徒のいない第三校舎まで来るわけがない。




(どうしよう・・・教室に帰りたくない。)




さっきの話が本当だとしても、はたして渕上月乃亜の誤解を解くことができるだろうか?





(誤解も何も、時間かけてした宿題を毎回みせて、いじめられるとか――――――――おかしいでしょう!?)





〔★良い子とは何もなかった★〕





いっそ、飯塚アダムに文句を言おうかと思う。

むしろ、彼から誤解を解くように言ってもらいたいけど・・・・




「・・・・・・おかしいよね・・・・?」




普通彼女なら、彼氏に事実かどうか聞くはず。

彼氏だって、違うなら違うと言ってるはず。




(そもそも、飯塚が私に宿題を見せてと言ってきたのは、入学してからずっとよ?なんで今頃、渕上は怒るんだろう・・・・?)



飯塚も飯塚だよ。



(さっきの連中の話が本当なら、全校生徒に私をいじめろって指令が出てるのは知ってるんでしょう?だったら、嘘じゃだって証明してくれてもいいじゃない!?)



「どうしよう・・・」



これから、どうしよう。




(・・・・・教室に戻るしかないよね?)




カバンも、携帯も、お財布も置いてきた。





(持ってるのは、瑞希お兄ちゃんからの携帯だけ・・・・)




凛道蓮の証のみ。





(次は移動教室だから―――――――)




そう考えてヤバいと思う。