彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




〈じゃあな、凛!腹出して寝て、風邪ひくなよ~?〉

「出しません!瑞希お兄ちゃんも・・・・バリスタなんだから、火傷とかに気をつけて下さいね!?」

〈あはははは!気をつけるって!ありがとな、凛!〉

「と、とんでもないです!またね、瑞希お兄ちゃん・・・?」

〈ああ、凛もな?〉

「うん、またね?」

〈おう、会おうぜ!〉





会話は10分足らずだったけど、十分だった。

きれた電話を見つめる。

嬉しさと安心と、少し寂しい気分。





「早く、会いたいな・・・。」




最初は、メールできればそれでよかった。

電話で、生の声が聞ければよかった。

それらの願いは叶っていったけど、なぜか気持ちは満たされない。

その理由はわかってる。




(本物の瑞希お兄ちゃんに会いたいよ~)




恋しさと切なさで、少しだけ胸が痛む。

危険を冒してでも、愛に行きたいけど、それはできない。

私だけ困るならいいけど、瑞希お兄ちゃんを困らせるような結果にはしたくない。




(うっかり出かけて捕まり、瑞希お兄ちゃんとの愛人契約を迫られては困る!)



〔★ありえる展開だった★〕




(だから我慢!!)



なによりも、瑞希お兄ちゃんと約束した。

呼ばれるまで行かないって。




「だから今は、瑞希お兄ちゃんの声が聞けただけでも満足しなきゃ・・・・!」



自分に言い聞かせる。

気持ちを奮い立たせた。



「よーし、頑張るぞ!」



部屋の中で、1人で、ファイティングポーズをとる。

そして、両腕をグルグル回してから、勉強机につく。

シャープペンシルを持つ。

その切っ先を、持って帰った宿題の上に走らせる。



(瑞希お兄ちゃんとの再会は、楽しみは後に取っておいて~今は勉強に集中集中!)




瑞希お兄ちゃんのおかげで、いつも以上に宿題がはかどった。

愛の力のなせる業だ♪と思った。



〔★別名、思い込みとも言う★〕