幼なじみはアイドルの先輩

私ばっか気にして、入ってきたばかりのお客さんにぶつか…………。


まさかのお客さんが飛鳥先生で、つい私は立ち上がってしまった。


ゆかりは飛鳥先生にアイドルオーラの片鱗も見せずに謝り続けて出ていった。


知らなくてラッキーだ。


目と目が合ったので、眼鏡外したら向こうがたいへん驚いてくれた。


「水原、まさか函館で君に出会うとは」


「飛鳥先生こそ、夏休み利用してライブ参戦だったんですよね?」


結局ゆかりと飛鳥先生が入れ替わっただけだが、この状況はまずいなあ。


誰もお客さんが入ってこないでと祈る思いしかないよ。


「…………頑張ってるか」


「毎日楽しいですよ」


どうする。聞ける環境は整ってるが……。


…………いつまでもモヤモヤしたくないからさ……聞いちゃうか!!