幼なじみはアイドルの先輩

初の地方開催の選抜祭当日を迎えた。


1度帰京して雑誌のコラムを仕上げて函館に再度上陸。


まずはメンバーの様子だが、やはり地方へ遠征でもピリピリムードになるなあ。


相変わらずゆかりは1人で記者席で寝そべってるし。


今まで誰かが欠けてもフォローしてきたし、ライブは無事に終わるだろう。


肝心の愛結は、点滴をしたまま鏡で自分の姿を入念に確認してた。


両親との話し合いの末、愛結の希望に沿うことにしたが、何も起こらないで乗り越えてくれとしか今は言えない。


「前より肌のつやがいいような気がします。でも、あんまり見てたら気持ち悪くなるのでやめときます」


鏡をテーブルに置いて、久しぶりに自力で立ち上がろうとしてた。


結子さんと一緒に愛結の身体を支えてベッドから立たせた。


父親は急に出張らしく、こんな姿見せられたら俺は恐ろしくて。