幼なじみはアイドルの先輩

本屋をブラブラして何も本は買わずに外に出たところ、背後に人の気配を感じた。


「びっくりしたあ!何でわかったの?」


「誰だってわかりますよ。目立ち過ぎる尾行ですもん」


頭をポリポリ掻く涼さんがお茶目だ。


「涼さんも来てたんですか?」


「今日はよく出会うわ。さっき華澄たちがフードコート行くの見たし、早月さんが……何でもない」


突然涼さんの表情が曇りだした。


ひょっとして、私より悲惨な状態で出くわしてしまった?


「今日の予定は?」


「ノープランです」


「なら、夜ごはん食べようよ」


「いいですよ」


「よし!決まり。でも、その前に」


「その前に?」