幼なじみはアイドルの先輩

絶対教えない意思を示しても、諦めきれないゆかりは私の顔を覗き込んでくる。


この至近距離はちょっと恥ずかしいーー。


…………う!!


これは……思いもよらないことをやってくれた!


頬ならまだいいけど、私の唇が一瞬だけど、ゆかりに奪われちゃいました。


何か力が奪われたような気がして動けない。


犯人は何事もなかったかのようにココアを飲んでる。


「文はいいよねえ〜。ホント文はいいわあ」


「…………あたしらはまだ22歳だよ」


予期せぬキスで頭がのぼせてる。


ケーキとココアに手をつけられないでいる。


「あたしは卒業したら即結婚するのが夢。交際0日でしたい」


「ハイハイ。またクリームついてるよ」