幼なじみはアイドルの先輩

ナーバスになってるであろうからあえて声はかけず関係者席に。


セットリストを確認してると、芸能レポーターやらライターらが一斉に立ち上がる。


俺はその流れに乗り遅れてしまった。


「よお!いるよな流石に」


我が目を疑ったよ。


アイドルのコンサートなんて無縁の男が参上したんだからな。


「なんで来たんだよ」


「俺の趣味だ」


「お前のお気に入りは劇場にいるはずだが」


「趣味とお気に入りは違うぞ」


「どういう風のふきまわしだ?」


「趣味に風も嵐もねえよ」


桂木は一貫して趣味と言って譲らない。