幼なじみはアイドルの先輩

社先生は私の熱弁を右から左へ聞き流してるんでしょう。


頼みもしないのに、メニュー表をずっと目で追ってるからね。


「聞いてください!あたしはね、1人でも行きますよ。これでグループから辞めろと言われればいさぎよーく自分から久留米様に辞めるとお伝えします。そもそもですよ。久留米さんは劇場をないがしろにしてるんです。社先生!聞いてます?」


「聞いてまーす。ほら、乾杯しよ」


「はーい。かんぱーい」


気持ち良すぎてここで寝たいなあ。


「どっかのお偉いさんがグループ発展のためには劇場が大事なんだとおっしゃってましたが、具体的な行動をしてください。このままじゃただいいように働かされてるアルバイトじゃないっすか。神田さんがもうじき来るので寝ます」


まだ残ってたけど、起きたら飲んじゃえ。


このまぶたが重い感じ。久しぶりに深い眠りにつけそうだ。