幼なじみはアイドルの先輩

本日最後の仕事を終え、自宅前へと到着。


到着した途端、神田さんのスマホが賑やかになった。


「なんだよ。迷惑電話か?」


私は迷惑電話ではなかった時に備えて待機です。


電話で伝えられるより直に仕事のオファーを聞きたいので。


今の今までボロクソ言ってた神田さんが丁寧な言葉遣いになったもん。


でも、夜中に一体何のオファーなんでしょ。


「ふう〜。久留米さんはまだ寝ないんだなあ」


「仕事ですか?」


「あさって桂木エージェンシーの設立40周年パーティーをやるらしいんだが、グループから何人か行ってほしいって。で、記念すべき1人目はゆかりだってこと」


「マジですか?パーティー参加」


「水原が事務所所属だから、グループも何人か顔を出さないとまずいってのが久留米さんの判断だ」


「了解です。お休みなさい」


大人の事情に振り回されっぱなしだから今さらどうこう言わない。


それより、当日なに着れば……。


夜通しクローゼット探しまくるのは絶対嫌だよう。