幼なじみはアイドルの先輩

真帆さんも到着するなり、ハッピーバースデーと軽く歌ってくれた。


「私のプレゼントはそのうちわかるから」


意味深なセリフを残して車に乗り込んだ。


「真帆さんの20歳の時はどんな誕生日だったんですか?」


「私?そうだなあ。あんま覚えてないけど……」


サングラスをかけようとしてた手がピタリと止まった。


「大学生だったから、友達と酒盛りしてたような記憶が……」


「おお〜、さすがですね」


「地元のお酒を送ってきてもらって、友達はみんな20歳以上だったから羽目を外しすぎて……あんまり記憶がないんだ。ごめんね」


真帆さんは恥ずかしさを隠すようにサングラスをかけた。