「杏ちゃん1人でずっとやるわけじゃなくラジオメンバーと全員力を合わせてやるから心配ないよ。もしトークショー担当になれば公開生放送にするし、劇場公演はラジオで生ライブになる。ただし」


「ただし?」


「選抜祭と劇場公演とラジオが重なるんだよね。そこをどう折り合いつけるかは今後の打ち合わせ次第だけど。ちなみに社プロデューサーはゴーサイン出してるし、メンバーにも協力するよう頼むって言ってくれてるから、あとはあなたの返事次第」


おおよそのことはわかりましたよ。


まだまだひよっこの小娘が仕事断るわけにはいかないでしょ。


それに、誕生日はどうせゆかりや文らおなじみのメンバーが祝ってくれるけど、1度誕生日仕事してみたいと思ってたし。


スタッフさんなりのお祝いプレゼントを心してお受け取りしようではありませんか!


「真帆さん、やります。生ラジオ頑張ります!」


「やってくれる?ありがとう。打ち合わせの日程決まったらまた言うよ」


真帆さんは運転中だけど、今度はラジオのボリュームを上げた。


ちょうどひかるさんセンター第2弾の新曲が流れる中、車内の窓越しから桜舞う瞬間を狙っていた。