幼なじみはアイドルの先輩

「お待たせいたしました」


メインが運ばれて、待ってましたとばかりに女性陣はささやかな拍手をバイトっぽい女性店員に送った。


自分の仕事に精一杯で拍手に応えることが難しい姿を見てるとつい娘を持つ親父目線に変貌してしまうんだよな。


２番目の妻の間には今年小学校に上がる娘が１人いる。


俺がどんな仕事やってるか少しずつわかってきたようで、よくサイン書いてきてもらってと色紙を渡される。


アイドルに興味あるのかと思いきや、会社の秘書になる！ってムキになって俺と妻の前で言い続けてる。


親心としては、今の秘書になるという夢を持ち続けてほしい。


純真無垢な心を真っ黒には絶対したくない。いや、そもそもこの世界に行かせる気は誓ってない。