幼なじみはアイドルの先輩

函館とは真逆のポカポカ陽気の神戸に到着。


寒気が外れた途端にこの暖かさだ。


当然視界はバッチリ良好です。


「…………痛っ!!」


いつも私より2歩先歩く真帆さんの突然の急停止に対応出来ませんでした。


鼻を強く打ったみたい…………。


「どうしたんですか?」


真帆さんが劇場入口に目をやってる。


ビシっと紺のスーツを着込んだ女の子2人がチラシを通行人に配ってる。


「チラシください」


2人にわからないように背後から声をかけてみた。


「ありがとうございま…………」


私だとわかった瞬間、2人はやられたと苦笑いだ。


「ご苦労様です。2人とも様になってますねえ」


「あたしはそうでもないんだけど、うっちーはなかなかイケてるよ」


「そうなんですかね?似合ってるかなあ」


「2人ともバッチリ似合ってるよ」


真帆さんからお墨付きが出てめいっちさんも表情が緩んだ。