幼なじみはアイドルの先輩

同じような内容を劇場側にも伝えた。


こちらも冷静に受け止めていた。


みんなわかってたんだな。


俺に意見を言えないってのが、これはこれでマズいことなんだけどね。


「俺から少しいいですか」


安西の後遺症もだんだん回復の兆しを見せてきた。


足は少し引きずり気味ではあるが、だいぶ普通に歩いてられるように。


己に打ち勝つ日がそう遠くはないだろう。


「その前に水原は?」


「卒業の準備が忙しくて今日はいけませんと」


「そうだったな。卒業するんだったな」


本来人生の選択になかった通信科を今年卒業することに。