幼なじみはアイドルの先輩

お冷やを口に含んで店内の様子をうかがってたら、時間まだそんなに経ってないのにもうつけ麺が運ばれてきた。


見た感じは、濃厚な魚介スープ系だ。


チャーシューの割合が多いな。


「チャーシューは1枚サービスしたと主人から。他のお客様にはーー」


「わかってます。けど、そんなことしなくていいのに。あたしは病気せず暮らしてるからねって伝えて下さい」


「ごゆっくりどうぞ」


混雑してないのが救いだ。


まずはスープからいただく。


思ってたよりあっさりしてて全部飲める。


…………真帆さんのペースが早い。


時間に追われる身は味わえないのがたまに傷だ。


せっかくの新規開拓のつけ麺屋さんだし、お忍びで来店して、じっくり味わう時間を作らねば。