幼なじみはアイドルの先輩

エレベーターが開くと、小山内がちょうど電話を切ったところだった。


インターホン押す必要がなくなりがっかりだ。


いつもおしゃれにキメてる小山内のこのジャージ姿。


ヘタレのくせにギャップに弱いオヤジってどうしようもないな。


「涼は?」


「中でテレビ観てます。大体話はしましたが、やっぱりビックリしてます」


「だろうな」


小山内の自宅に入ると、涼がまるで自分の家のようにくつろいでた。


「先生、お疲れさまです」


「新海たちが出てるんだろ?」


ちょうど深夜にバラエティーがあるんだが、薫と新海が揃うとやりやすいって知り合いのディレクターが楽しそうに俺に言ってた。