わたしが憧れてたのは、

3歳年上の実の姉。


去年の夏、不慮の交通事故で

亡くなってしまった。





「紫織(しおり)?起きてるのー?」

階下からお母さんの声が聞こえる。

「起きてる!」


大声で返事をしてすぐに支度する。

急いで身だしなみを整えて

階段を駆け下りる。