ひとつきほど経った日のこと

慶太郎に、俺の仕事を手伝わせていると

慶太郎を訪ねて、弘吉が来た


2人にしてやろうと、立ち上がると


弘「土方さんの意見も、聞きたいです!」


深刻な顔つきで、話し始めた内容は

渉が太夫になるという話が出てるとのこと

椿太夫と女将は、その気になっていて

渉は、好きにして と投げやりなんだとか


弘「このままだと、本当に太夫になります
自由もなくなるだろうし、それにこの話が出たきっかけは、見受けしたいという男が、現れたからなんです!
見受けさせたくない女将と、渉が女で生娘だと信じている椿太夫が、考えたようで
どうしたものか… 」


土「渉を呼んでくれねぇか?」




もう一度だけ




ちゃんと誘いたかった




あの夜の事を忘れた訳じゃねぇ



しかし、渉がヤケになっている気がして


ほっとけねぇ










翌日


弘吉が渉を連れて来た

慶太郎と弘吉も中に入ってもらい

幹部が全員集合している中、改めて言った


「新選組に力を貸して欲しい!
渉…男だと、バレてしまえばお前だけの問題では、なくなるぞ?
もし、どうしても新選組に入りたくない理由があるなら、言ってくれ!」


渉「新選組には、入りたくない
俺は、今まで通りの生活をする
男でいることが減るだろうけど
別に構わない
近藤さんが、墓場まで持ってくってんなら、近藤さんにだけ理由を話す」



・・・




近「歳?俺が選ばれたが、いいかな?
俺が納得すれば、歳も従うということだろう!どうする?」

土「頼む」


近「よし!俺は、墓場まで持ってく!
決して、誰にも言わん!!
武士に二言は、ない!!」