うとうと寝ている間に、七重は布団から出て、朝餉を手伝いに行ったらしい



姉「ほんと歳三には、もったいないわね!
七重が妹かぁ~ 
町中連れて歩きたいわね!」

七「おのぶさん、散歩好きなんだね!」

彦「あははっ 七重ちゃんを見せびらかしたいんだよ!!」

七「見られるのには、慣れてるからいいよ!!」

土「お前、本当…通じねぇなぁ」


首をコテッと傾け、俺を見る




七「おのぶさん綺麗だもんね!!
一緒に歩くと、私も見られるってことでしょ?」


やっぱり、わかってない


彦さんは、傑作だ!!とかいって、馬鹿みたいにケタケタ笑い続けるし

姉ちゃんは、可愛い可愛いを連発

七重が昨日より、少しお粥を食べた

結局、朝餉の後

4人で町に出掛ける



なんつーか、目立つよなぁ



七重は、一目を惹きつける


本人は、姉ちゃん効果すごいね!…と


自覚なし


姉「七重!おいで!!」

姉ちゃんが七重の手を引き、小物屋へ

こういった姿を見ると七重を連れて行くか

迷うなぁ


姉ちゃんに預けようかな…


支払いを済ませ、出てきた七重のおだんご頭に珊瑚玉の簪

姉ちゃんの髪にも同じ簪

そして、俺と彦さんの刀に、2人から

珊瑚玉ついた紐飾り


姉「これで、家族だよ!!七重!」

七「うん!!」


女同士ってか、姉ちゃんさすが

七重がヘラヘラ笑いから、ちゃんと笑えるようになった


その帰り道


ザザザザッ


10人の浪士に囲まれた

京では、よくあることだったが

今は、家族孝行中なのによぉ


彦さんは、姉を背中に隠す


土「七重、動けるか?」

七「うん」


姉「歳三!?七重に手伝わせる気!?」

土「安心しろ!俺より強えよ!!」


姉と彦さんは、信じられないって目で
七重を見る

七重がにっこり笑って答える


七「土方さんよりは、大袈裟です」



話しているうちに、向かってくる奴らから
刀を奪い、峰打ちする

彦「ほほう……歳の嫁になるには、こういうことにも対応出来るのだな」

彦さんは、関心しきりだ

だって、七重と俺が、敵を寄せ付けない

残りの2人が同時に俺を狙ってきた

しまった!!!


ドガッ


カキーーン ドガッ


七重の蹴りが決まり、俺も敵の刀を弾き
峰打ちを決めた


七「時々、気を緩めるの クセ?
危ないから、やめてよね!!」

着物を整えながら、久々の嫌味


土「相変わらず、お強いこった」

姉「七重!怪我はない?大丈夫!?」

七「うん!平気!!」

彦「いや、驚いたねぇ」

土「まぁ 色々あってよ…」

七「えへへっ 護身用です」




そんなもんじゃねぇだろ!!!