知らせを聞いたのは、夜中だった

「大和屋が!!火事で!!
せっ芹沢さんが、火消しの妨害をしております!!」


浪士組の者を引き連れ、大和屋についた頃

街中の男達が集まり、火消しとともに

二の足を踏む姿があった

その中の1人が声を掛けてきた

「土方さん!!どういうことだ!?
これじゃ、街中が燃えちまう!!」


声を掛けてきたのは、弘吉
集まっている男達は、渉が声を掛けてきたらしい

浪士組より、遙かに多い人数をこの短期間で…… さすがだな



渉「なにやってんの?」


火消し作業が始められない理由


芹沢さんが大和屋の屋根に上がり


邪魔をしているのだ


アレ  というように指さすと


渉「弘吉!!水をいつでもかけられるように、構えさせとけ!!
廻りの家人が逃げ遅れてないか、確認しろ!」



そう言ってすぐに、ひょいひょいと
屋根に上がり、芹沢さんと話をしていた



少しして、芹沢さんと渉が屋根から降りてきた


それを合図に、家を崩し、水を掛ける


他人事のように、芹沢さんは去っていく

そばで大和屋の主人が泣き崩れていた