*武士の花*~花は桜木、人は武士~




多くの仲間を失った


めそめそ泣く七重は、泣きながらも山崎や隊士たちの看病をした


その雰囲気がなんていうか


もしかしたら……


土「渉?」


泣きすぎて晴れた目で、振り返る

振り返ってから、また大粒の涙を流す

土「入れ替わったんだな?
俺が斬った時みたいに、元に戻ったんだな?お前… 本物の七重だな?」


コクコクと頷く


烝「副長…… すんまへん……
七重…… 副長と2人にしてくれ…」

七重が部屋を出てから、山崎が高熱で辛いのに、話してくれた


七重との約束



七重は、俺を殺そうとする自分を見た
だから、俺のそばを離れたんだとか

烝「そやから、俺は……
七重の前から、消えないって
約束したんです……
約束したのに……あかんなぁ」

土「馬鹿野郎!!!
なにが何でも治しやがれ!!」


きっと……

七重も渉も、記憶が戻ったんだ


お守りがなければ、死んでいたのは本物の七重だったかもしれない




慌ただしく、京を離れ大阪城へ

悔しいことに

沖「渉?会いたかったよぉ!!」

総司は、一目で見抜いた…


七「私も、お元気そうでなによりです!」


近「う~む、年頃になったからかなぁ
女の子らしくなったな!!」


七「かっちゃんたら!」


バシンと近藤さんの腕を叩いた後、しまったって感じに、腕を見る

近「どうした!?」

七「あっ そうか……
もう、力はないんだっけ……
ふふっ 小栗の腕、傷だらけにしちゃったから……」

想像すると、ゾッとする…

あの爪で……


土「そういえば、小栗様は?」

七「ん?江戸だよ?慶喜様と容保様を逃がしたの」

土「ちょっとまて……
将軍は、俺達を置いて逃げたのか?」

七「うん」





こいつなら、そうするか……





当たり前でしょって顔で、俺を見るんだから


七「皆、死なないで欲しいから」


ふにゃっと無理して笑う


土「お前こそ!長生きしろよ!」


七「私は、いいのよ!
さぁ、そろそろ出ましょう!!」



港で久しぶりに弘吉と再会


弘「七重って呼ぶよ…」

七「そう?ずっと渉だったから、変だね」


牡丹を京に残し、弘吉も江戸に向かう


七重は、山崎の看病を続けた

しかし、山崎はあれから目を覚まさず

高熱に浮かされ、そのまま亡くなった


動く船から、山崎を海へ



皆がすすり泣く中、七重が海へ飛び込もうとした

体調が万全でない、近藤さんも正装で参加していた

近藤さんが、七重を抱きとめ

近「こらえろ!!山崎君は、残念だったが、君はまだ生きなくてはいけない!!」


一晩中、泣き続けた七重は、翌朝

ヘラヘラ笑って皆の看病をした

隊士たちに食事の世話をしたり、怪我の具合をみたり


そういや……



コイツ、食ってるか?