普段通りの服装で、渉が向かったのは

落雁で有名な店

女将が、嬉しそうに渉を招き入れる


慶「たしか、ここの女将は、旦那を亡くして独り身だ!!」


店の戸には、『本日、お休み』の文字



昼過ぎても、出てこない渉をじれったく待つ

ようやく出て来た渉は
少し大きめの風呂敷を持ち


スタスタ歩く




色々な所に寄っては、風呂敷から出した何かを配る



弘「何やってんだ?」


ぐるぐる歩いて


八木邸へ


土「今度は、芹沢さんとこか」


その後は、前川邸


俺達は、ずっとここにいたかのように
振る舞う

渉「あれ?弘吉どうして?」

弘「え?だって、暇だから…な?」

慶太郎と弘吉が目を合わせ、頷く


渉「これ、今日作ったんだ
弘吉と慶太郎に!!
今年は、恩返ししたくて!!」

弘・慶「「!!!」」

弘「ありがとう!!」

慶「嬉しい!!ありがとう!!」






渉「へへっ どういたしまして!
弘吉、慶太郎、ごめんな?
土方さん!浪士組の幹部にも、どうぞ!」


土「え!?ありがとう!!いいのか?」

渉「どうぞ!じゃあ、俺は次があるんで」