生まれた日なんて、知っている奴は少ない

そんなご時世に、渉の生まれた日を

一緒に過ごしたいから、休みをくれと

今、俺の目の前で頭を下げる慶太郎がいる




昔から、この日は渉も弘吉も予定を入れないのだとか?




土「かまわねぇが、門限は守れよ?」





「ちょっと!!勝手に困ります!!」

外で、隊士の声がした

「慶太郎!!慶太郎!!」


弘吉だった



土「知り合いだ!下がれ!」


隊士を下がらせた


慶「どうした?」

弘「それが… 渉と喧嘩した」

土・慶「「は?」」


弘「だって、渉が七夕に仕事入れたんだ!
許せねぇだろ?俺、どこに飲みに行くかって楽しみにしてたんだぜ?黙って仕事入れるなんて!!」

慶「……俺も、今、休みをもらったとこ
昼間は、会えるんだろ!?」

弘「それだよ!喧嘩の原因は!!
あいつ、昼間も出掛けるって!!」

慶「どこに?」

弘「それが… 言わねぇんだ」


慶「お前にも?まさか!女!?」


土・弘「「え?」」


まぁ、なくはないな!

一応……男だし?


慶・弘「「許せねぇ!!」」



土「なんでだよ?渉にだって、心を許せる相手がいて、いいだろう?
男同士だと、意地とか見栄とかあるけど
女にしか言えない、本音みてぇなのあんだろ?いいじゃねぇか!!」



何が、そんなに許せないのか2人は

当日後をつけると言いだした


よせって説得しているうちに



土「よし!当日の朝、裏口に集合な!!」



なぜか、俺も行く羽目に