*武士の花*~花は桜木、人は武士~

~土方歳三~


夜間の御用改めで、茶色の集団と出くわした

体一回り小さい渉は、すぐに見つけられた

隣にいるのは、辰巳だろう


仕事が終わったようで、さっさと消える


渉が出て行った日

忍組に入るということを、近藤さんからきいた



たくさん悩んで決めたことなんだとか





近藤さんは、目や耳が治ってすぐに

その事を聞いた

辰巳の先を見ようとした時に、目が見えるようになったんだとか
すぐ、耳も聞こえるようになった


見えてるって、なんで山崎に言わなかったのか……


言えば、山崎は渉のそばに戻っただろう




「七重…じゃねぇや、渉が死んだ後に
なんか雰囲気が似てました……」


弘吉がそう言った

俺にとっても、総司にとっても

あの日のことは、忘れられない出来事


総司は、丸腰の相手を斬ってしまった

飛び出して来た女…正確には、男だが
関係ない者を斬った俺



俺の近くにいると、アイツは苦しむ



「これ以上奪わないで!!
私から、大切なものをとらないで!!」



あの時の涙、泣き顔が目に焼きついて




それでも、アイツが選んだ山崎と
そばにいれるように

入隊を進めた


俺が嫌いだから、嫌だと断る


何度このやり取りをしただろう




しばらくして、将軍 家茂公が亡くなった



家茂公の供養をするとのことで、警護をするため、御所に集められた


そこで……

天子様の側室として、供養の舞を披露する






渉の姿があった














どうして、そんなに逃げて行く?








俺の手の届かない所へ













お前が幸せだと、笑ってくれたら








山崎の時みたいに








幸せそうにしていたら、応援するのに















なんの感情も映さない




その顔は、泣いてるように




死んでるように






生気を失っていた