大阪相撲との和解が出来た

大阪相撲が京に来た
京都相撲と合同で、大会を開く

その警護を浪士組が任された


椿太夫と桜天神を観覧に招いた


渉と桜天神が、同一人物と知っていても
全くわからないほど、桜天神は女らしく
そして、観客の視線を集めた

女達も見惚れるほど、綺麗なのだ


大阪相撲の力士が、桜天神のもとに行った

しきたりを知らないのかと思ったが

違った


桜天神が倒れる寸前で、抱きとめた


優雅な振る舞いで、誰もわからなかった


そばにいる、椿太夫でさえ


体調が悪いのに、無理をして来たのだろう


力士に支えられて、辛そうにしている


椿太夫は、狼狽した


ついて来ていた弘吉が力士と、桜天神の

体調を覗う


着物だけでも重いが、さすが力士

軽く桜天神を横抱きして置屋へ行くと言う


一時騒然となるが、無事に終わった





俺達の心配を余所に、翌日の見送りに来た
桜天神は、手作りのおにぎりを力士へ

「昨日のお礼どす」



大喜びの大阪相撲力士達が帰った後


傘持ちの弘吉と共に、島原へ戻った





その姿を苦しい表情で、見ていた慶太郎に気づいて、声を掛けた

土「体調は、良さそうだったな」

慶「あっ ええ…」

土「桜天神とは、話せねぇからもどかしいのか?」

慶「……別に」


深く聞くのは、よそう

慶太郎が泣き出しそうだから


土「帰るぞ!」

慶「はい」







そんな、慶太郎の気持ちに気づいてか?


渉は、慶太郎の好物を持ってきた

「よぉっ!!慶太郎!!食え!!」

渡し方が雑なのは、いつものことだな


土「慶太郎にだけかよ?」


渉「は?当たり前」

土「具合は?」

渉「/////帯の絞めすぎ」

土「ぷっ」

渉「笑うなよ!しんどかったんだから!」


照れた渉が可愛くて、笑ったんだ



慶「渉……いつまで桜天神でいるんだ?」



渉は、慶太郎の隣に座る


渉「ごめんな……」




土「食わねぇなら、貰うぞ」

慶・渉「「ああ!!」」



しんみりしてる2人に割って入った





本当は、2人に話をする時間をやりたかった

でも、今は

2人がお互いを想い、自分を傷つけ合う

そんな気がして

邪魔をした




なんだかんだ、いつもの調子で笑い合っていて、ホッとした