不思議なものだ……


渉が男だと思っていた頃は、女に見えて仕方なかった




今し方、久しぶりにぜんざいを持って来た
渉と総司の小競り合いを見ている



女だとわかったが……


男に見える




不思議だ……





渉「何見てんだよ!!」





不思議だ……





沖「土方さんはね、渉が大好きなんだよ」


渉「へぇ~」




なんだ?こいつら!!!


ん?

いやいや


「総司!!何言ってやがる!!」

沖「違うの?」


違わねぇ……けど、お前から言われたくない


弘「駄目ですよ!沖田さん!
人の色恋に首突っ込んじゃあ!」

渉「ほぉ~」


完璧、他人事かよ!!


沖「渉!!僕のお嫁さんになりなよ!」


渉「沖田は、ぜんざい食べたいだけだろ」


沖「はい!でも、渉みたいな女の子なら
気も使わなくていいですね!」


渉「ちったぁ使えや!!」


弘「しっかし、七重の方が男だったのかぁ
俺、七重が好きだったんだぞ?」

渉「あいつ、楓と恋仲だったぞ」


弘吉が大口開けて驚いている



渉「因みに、俺は… 旦那がいる」



「「「「ええええ!!!!!」」」」



渉「うるせぇ」



かなり…… 聞きたくない話だ


弘「この前の、辰ってやつか?」

渉「違う」

沖「ええ!誰!?」 

渉「人の色恋に、首突っ込んじゃあ駄目って、言ってなかったか?」



ぎゃあぎゃあと騒がしい声が屯所に響く