一応初対面だし……気まずい… 何か話さなきゃ。 「彼女とかいるんですか?」 …話題を間違えた。焦りすぎた。 「あ、えっと、なんでもな…」 「いないよ。」 上野先輩は私の声に被せて答えてくれた。 いないんだ……。 「上野先輩、モテそうなのに。」 「正直…モテなかったわけではないけど、バスケ以上のモノをつくりたくねぇんだよな〜」 「バスケに一途なんですね。」 すごいことだと思う。 こんな上野先輩だから、女の子は好きになるんだ。 マネージャーが多い理由も納得かな。 「私ここの駅なので…」