健斗君と美幸ちゃんに祐吾に連絡して欲しいと頼まれたが、祐吾は東京にはいないと嘘をついた。


そして、もう一つ嘘をついたんだ。


祐吾はもうこの町に帰ってこないと。


健斗君も美幸ちゃんもかなり驚いてたけど、ほたるが目を覚ましてもこの事は言わないで欲しいとお願いした。


二人は頷いてくれたけど。


美幸ちゃんはほたるが可哀想だと泣き止まない。


祐吾にほたるを取られたみたいに思い、意地悪した事を後悔しているようだ。


祐吾にもう会えないと知ったら、ほたるがどんなに悲しむか、美幸ちゃんはずっと気にしていた。


こんな事になるなら、意地悪なんかしないでおけば良かったと。


祐吾に頼まれた事もほたるに伝えなかった。


二人はかなり落ち込んでいたけど、ほたるが目を覚ましたら本当の事を伝えると言う。


ほたるに目を覚まして欲しいと思いながら、何処かでこのまま眠っていれば、俺がずっとほたると一緒にいられると思った。


本当に俺はいかれてるな。