「ヒナちゃん、本当にごめんね?」




「い、いえ…」




にしても、見慣れない。
誰?って感じ。




「別に愛斗は猫被りとかそういうのでもないんだけど、俺たちも不思議に思うんだよね…。

俺らは俺様になった愛斗をブラック愛斗って呼んでるんだ」




苦笑いをしながら手を差し伸べてくれる真琴先輩。



そんな好意に甘えて、手を握り返すと
立ち上がらせてくれた。




「困った時はいつでも呼んで?
すぐ駆けつけるから」




「なんだかヒーローみたいですね」




「はは、ヒーローか。それも悪くないね。」




その後、愛斗くんはやっぱりいつもの可愛い後輩、愛斗くんで、何事もなかったかのように過ぎた。