「初めてだったんだ」 少しの沈黙のあと、 真琴先輩がそう言って意味がわからず首を傾げる。 「俺に強気で当たってくる女の子。 何かと仕事奪って俺のこと気にかけてくれた女の子。 俺が跡取り息子だとしても、変わらず接してくれた女の子」 全部初めてだった。って── 今の真琴先輩の表情は、どんな感じなのかな? 「あと…守りたいって思ったのも、 初めての女の子」 その言葉に鼓動が早くなった。 ドキドキって、うるさいけれど、 それ以上に幸せで嬉しくて。 だから、ぎゅって強く抱きしめ返した。