バランスの良いものを、と考えて
野菜を中心とした夜ご飯を作って、
真琴先輩の部屋へと向かう。




ドキドキする心臓をむりやり落ち着かせ、
ドアを開けて、いざ、勝負……!




「ま、真琴先輩〜?
ご飯できました、よ……」




スラスラと言えなかったけど、
なんとか最後まで話せた!




「あ、ありがとう!」




真琴先輩は起きてて、
私に気づいた途端、笑顔を見せた。




……あれ、もしかして………




「わあ、美味しそうだね!」




真琴先輩、忘れてる?

熱があってしちゃったことで、
そのまま忘れちゃってるのかも…?




良いのか悪いのか分からないけど…
おかげで救われたかもしれない。




私も笑顔を返して、ご飯を机の上に置く。




「体調はどうですか?」




「うん、すごく良くなったよ。
ヒナちゃんのおかげだね。ありがとう!」




確かに、苦しそうな表情はなくなって、
いつもの爽やかな優しさ溢れる笑顔になってる。

良かった〜……。