趣味やお気に入りの場所。

好きな音楽にテレビ番組。


想像できる部分もあるけど、実際に知ったら驚くようなものもある気がして。

今度聞いてみようかななんて思っていると、舞子が「あ」と何やら思いついた様子。

頑張って編み込みしているというのに振り向こうとする舞子に動かないように言うと、彼女は姿勢を正してから。


「あたしは、お姉ちゃんが前に焼いてくれたクッキーをもらえたら嬉しいよ」


ひと月ほど前に差し入れたクッキーのことを言われた。

舞子でも食べれるようにと低蛋白を心がけて作ったアーモンドクッキー。

確かに舞子は凄く喜んでくれてたけど……そっか、クッキーか。

それならかさばらないし、高価なものでもないから気軽に渡せるし受け取ってもらえるかも。


「ナイスアドバイス舞子! 舞子の分も作って持って来るね」

「わーい!」


喜ぶ舞子に私は頬を緩める。


椎名先生と舞子の為、帰ったらさっそくクッキー作りしなくちゃね。