「でー? 椎名っちは謹慎なうなわけ?」
「それが、そうじゃないらしいんだ」
首を振りながら、校長室での事を思い出す。
もう戻りなさいと言われた私は最後に、私のせいで椎名先生が謹慎を言い渡されてるなら申し訳がないと校長たちに謝った。
でも、教頭は椎名先生は謹慎ではないと言った。
「じゃあ何で休み? あれかな。身内に何かあったとかー?」
「なのかな……」
確かに海では休むことには触れていなかったし、それを考えると急な感じがする。
身内に不幸があったとか?
だとすれば、すでに2週間以上休んでるし、そろそろ学校に戻ってくるんだろうか。
ストローを咥え、炭酸ジュースを口に含む。
シュワシュワと泡が弾けるのを感じながら、早く先生に会えるようにと願っていると。
「遥さー、幼馴染の方にしとけばいいのに、何で辛い思いする方に縛られるかなー?」
くるみが理解できないとばかり首を傾げた。
悠馬に告白されたことは話してないので戸惑ってしまう。
でも、椎名先生のことも察してたくらいだ。
悠馬とのことも私たちの様子でわかってたのかもしれない。
それにしても……辛い思い、か……
確かに難しい相手を好きになってしまった。
だけど。
「仕方ないじゃん。好きになっちゃんたんだから」
心がもう
言うこと聞いてくれないんだから。