初恋ナミダ。



最近、父も母も忙しさに拍車がかかっていて、舞子のお見舞いに行く時間も取りにくくなっている。

そして、忙しさのせいかイライラしているようで、遅い時間に帰ってくると、寝る準備をしている私に八つ当たりすることもあった。

昨日も昼間から母とは小さな喧嘩をしたばかり。

父は我関せずといった様子のまま、舞子のお見舞いに行く準備をしていた。

家族の為に我慢しなければ。

頑張らなければ。

そんな思いも、衝突によってぐらぐらと揺らぐ。


『時には頑張ることをやめてもいいんだ』


椎名先生がくれた言葉は私にとって大きな救い。

喧嘩のあと、私は頑張ることを少しだけやめた。

お母さんのサンドバッグじゃないよと、それだけ言わせてもらって部屋に閉じこもった。

母がどんな顔をして、どう思ったのかはわからない。

夕飯も入浴も母を避けるようにし、顔を合わせず言葉も交わさず今日を迎えたから。

仕事に出た母からは何の書き置きも連絡もない。

父は会社の人たちとゴルフコンペがあるとかで、夕飯はいらないと話していたのを思い出す。