日直の号令がかかる中、私は思わず頬を緩めてしまう。

直後、椎名先生と視線がぶつかり、私は笑みを深めた。

つけてくれてるんですねと心の中で話しかけてみるも、当然それは伝わるはずもなく。

でも、次の瞬間──


先生の視線が、絆創膏に落ちて。


そのまま視線は黒板へと向かい、私たちに背を向ける形となったけれど。


「今日は昨日の続きから。まずはおさらいだ」


白いチョークを持つその手の絆創膏を見る度


私の心はどこか温かい気持ちで満たされていた。