青空の下、大輪の向日葵が咲き誇る夏休みもあっと言う間に終わり、宿題に追われながらも遂に2学期が始まった。

あれから、あの3人組とは特に問題はなく過ごせてはいるけれど……


「宮原」

「椎名先生……何ですか?」

「今日の日直は宮原だったな。教科連絡のプリントが準備室にあるから、取りに来てもらえるか」

「あ……はい、えっと、もう一人の日直もいるので……」

「野村なら、次の教科準備に出た。……忙しいのか?」

「い、いえ。行きます」


問題なのは、椎名先生との関わり方だった。

宝生先生に忠告されてから、どうしていいのかわからなくなってしまったのだ。

数学の授業のあと、私は椎名先生の後ろをついて数学準備室に入る。

先生が指で電気のスイッチを押せば、蛍光灯はチカチカと明滅した後、室内を明るく照らした。


「プリントはこれだ。人数分あるから確認して持っていってくれ」

「はい」


指示された通りテーブルにあるプリントに手を伸ばし、枚数を確認していく。