俺のこと好きになればいいのに

──キーンコーン、カーンコーン...

そのとき、チャイムが鳴り

担任が入ってきた。

はぁ...友達...できてないのに...

1人で沈んでいたら

前に座っていた女の子が

バッ!と振り返った。

「ねぇねぇ!私、柊愛美(ひいらぎまな)!友達にならない?」

そう言って、笑顔で手を伸ばしてきた。

愛美と名乗った子は

茶色い長い髪をストレートでまとめ

背が高く、スタイルがよく

顔が整っている...

完璧って言葉はこの子のためにあるのだと

そう、思った。

「おーい?聞いてる?友達!」

「う、うん!友達になろっ!私は石川汐莉!よろしくね!」

そう言って、手を握り返す。

は、初めての友達が...できた!

しかも、こんなにカワイイ子。

中学校のときは、見た目が地味だからか

地味な子しか、近くにいなかった。

高校生活...楽しめそう!