俺のこと好きになればいいのに


「ら~ら~ら~」

「...汐莉...声でか!」

「しおちーん、ちゃんと歌ってえらいねぇ
ー」

ただいま石川汐莉、発散中です。

「そう?普通だよ、普通」

「あたしら、絶対うたわないぃ」

...うん...。

ギャルの藍佳は歌わないよね。

愛美も...だよね...。

ここは私も歌わない方がいいかな?

「あれ?歌うのやめたの?」

「う、うん...飽きた」

飽きてないし、全然発散できてない。

「飽きたってなによぉ!ちょーうける」

そう言って大笑いする藍佳。

それを見て、苦笑いの愛美。

...楽しいなぁ。

中学校のときとは正反対。

でも...

昔の記憶をなくせるなら

迷わず...なくす。