俺のこと好きになればいいのに

「おはよ」

話しかけてみる。

「.....................」

しかとかよ...。

よし、こうなったら。

「おーい?聞こえてますかぁ?」

「............」

あ、今こめかみがピクってした。

怒ってんだな。

「しかとやめろよ~おい~」

しつこく言ってみよう。

すると、こっちを睨んで

「うるさい」

一言いうと、授業に戻ってしまった。

...なんなんだ、こいつ。

「うるさくしないから、名前教えて」

「あんたなんかに教えたくない」

え、ひでぇな、おい。

すると、女の前の女が俺の方を向き

「この子、石川汐莉って言うんだよ~!あ、あたしは柊愛美だよっ」

おぉ、この女、気が利くじゃん。

「ちょ、ちょっと愛美!言わなくていいって!」

はははっ...そりゃ、そうなるわな...。

「なんで?こいつ、結構イケメンじゃない?」

お、柊とか言ったやつは、

そこらへんと同じかよ...つまんねぇ。

「...私...男が嫌い...なの」

...ん?

男嫌いか?

「あ、そうだったの!?ごめん、勝手に...」


「いや、いいよ!大丈夫!」

ふーん、男嫌い...ねぇ...。

「おい、石川」

「なに?名前呼ばないで」