「分からないことがあったら……山下さん、頼んだよ」 「あっ……はい、任せて下さい!」 先生からのご指名を受け、とっさに返事をする。 例え同級生でも、私のことを知らない相手なら問題はなかった。 でも、笹谷くんは―― 「山下さん。久しぶり……で合ってるよね?」 「うん……久しぶりだね」 中学時代の私を知っている。