ボールを全て投げ終わり、舞華はハァと溜め息を1つ溢した。
女の子は、あちこちに青いアザが出来ていて、痛々しげで、しかも、声を出さずに静かに泣いていた。
「んじゃ、うちらは帰るから!
じゃあね~」
舞華は怪しげに目を光らせて笑うと、ヒラヒラと手を振りながら、体育倉庫の扉をピシャッと閉めた。
「ふぅ、今日もスッキリしたわぁ」
舞華が満足そうに言う。
…スッキリした?
この人には…心が無いのだろうか。
他の人達も、コクリ、と頷いた。
私も、頷いておく。
「深友って、ホンット生意気だよね」
舞華が顔を歪めながら言った。
あの女の子の名前は
…神田深友。


