涙が出た。


声を出さないように必死に押さえるけど

涙は止まらない。


悠斗、そんなこと思ってくれたんだ。



「本当は、葉山が保健室へ来る度、様子を聞きにきてたのに?そんなに大事にしてるなら本人に言えばいいのに。」



「そんな事カッコ悪くて言えない。だいたい、俺がこんなに勉強必死でやってるのにあいつは、乳見せてきたり、甘えてきたり。俺は今禁欲中なんだよって叫びたかったね。」



……乳出たのはワザとじゃないけど。


悠斗、まだ私のこと求めてくれてたんだ。



「……はぁーだってさ。」


そう言うとみっちゃんは私の寝ているベッドのカーテンを開けた。



「麻紀っ!!」



悠斗は、心底ビックリしていた。


「悠斗…ゆーとぉー」


私は泣きながら、でもすぐに悠斗に抱きしめて欲しくてベッドに寝たまま手を広げる。



悠斗は、近くに来てギュッと私を抱きしめた。



「……やっと捕まえた。今まで冷たくしてごめん。でも俺から離れるな。ずっと隣にいて。」


悠斗は、そう言って私にキスをした。


「……っておーい。ここ保健室。もう2人とも帰りなさい。感謝しろよー私に。」




みっちゃんはそう言って優しく笑った。