あるところに、赤いパーカーを着た金髪たの少女がいました。

皆からは、アカずきんちゃんと呼ばれています。

ある日、お母さんにお婆ちゃんに届けてほしいものがあると、美味しそうなオレンジジュースとパンを渡されました。
これは、お母さんの手作りです。

なんでも、お婆ちゃんの具合があまり良くないみたい。
お母さんは、急がしてくなかなかいけないので、アカずきんちゃんがいくことになりました。

お婆ちゃんの家は、森の奥にあります。
アカずきんは、久しぶりにお婆ちゃんに会いに行ける楽しみを感じながら、森の道を進んでいきました。

森の道は、本当に木がたくさんです。
何か出てきそうな雰囲気が徐々に募ってきました。
少し、びくびくしながら歩いていたら、木の影からいきなり大きな音が聞こえてきました。

「ぎゅるるるる……死ぬ……ぎゅるる……」

アカずきんは、その音を聞いて、びっくり!
お化けじゃない!?と思い、びくびくしながら、おそるおそる音の聞こえたほうを覗きこんでみると……

そこには、アカずきんの思っていた、お化けや怖いものはいませんでした。

いたのは、包帯を頭に巻き、髪で片目だけかくれている、今にも死んでしまいそうな、オオカミくんでした。