『好きです』


朝、登校してきて机の中に入っていた手紙。

きちんとした便箋に綺麗な字で書かれていたそれに、私は戸惑うばかり。

「なっちゃーん...?

どうしたの?固まっちゃって...て、

その手紙どうしたの?」

と、私に尋ねてくるのは春香。

「んー?なになに?ラブレター?」

と、茶化してくるこいつは秋。

「へぇ、物好きな奴もいるんだな。」

秋に習い、挑発するように言うのは冬真。
私たちは幼馴染み。それも腐れ縁。

普通、幼馴染みといったら

中学に上がるあたりからあまり話さなくなり、

高校は別々になり...という感じだろう。

でも私たちはそうはならず、

生まれた時からずっと変わらず一緒にいる。

親同士が仲がいいのも関係あるだろうが、

何をするにも4家族一緒。

ここまでくると、4人でいないのも落ち着かなくなり、

学校でも一緒に行動している。