「ちゃんと、助けるから。心配するな」 「一ノ瀬、くん・・・」 「不安なの、わかるけど。もう少し落ち着いてくれ」 一ノ瀬くんの優しさが、身に染みる。 どうしてこんなにも優しいんでしょう。 どうして、そのことに誰も気づいていないんでしょう。 こんなにも、優しいのに。 「はい・・・っ」 こんなにも、私を安心させてくれる声は、他にはありません。 「行くぞ」 一ノ瀬くんの声が。 優しさが。 こんなにも。 もう少しだけ、独り占めしたいと思ったのです・・・・・。