「音ちゃんをいいなって言ったのも、本当だからね」
「はい。そう言ってくれたのは、結斗くんが初めてなので光栄です」
「ウソ!俺、初めてなんだ?やったね」
ケラケラと笑いながら歩いて行く結斗くんの背中。
私は笑いながらついていった。
「一ノ瀬くん、退院おめでとうございます」
リビングに一ノ瀬くんはいた。
頭の包帯はまだ取れてはいなくて。
後、腕にも包帯が巻かれている。
「ああ。心配かけた」
「いえ。よかったです。ご飯、作りますね」
「音ちゃん!私も手伝う!」
冬深ちゃんがそう言ってキッチンに来る。
この前の事、気にしてくれているんだろう。
「大丈夫ですよ。私、好きでやってるんで。私が作った料理をみんなが喜んで食べてくれるのが、本当にうれしいんです」
「音ちゃん・・・」
「なので、冬深ちゃんは一ノ瀬くんの話し相手、してあげてください」


