「おーい、凛ちゃん早よ行こ?」
「はーい♪」

「おまえアホかよ」
「笑える〜」
「しゃあないやんかー」

「おまえらー!早く席に着きなさい‼︎」
「えーっ、先生早い〜」
「いいから席に着け!」
「は〜い」

ガヤガヤとうるさい教室。いろんな会話が飛びかっている。
そう、私は東の方の高校から、西の方の高校に転校した。理由は慣れなかったからで、こっちに来たって慣れないのは自分で分かってる。
私はまだ、誰とも話してない。話す気はないから、話しかけられも窓側の席から外を眺めているだけ。
・・・なのに
「おはよ〜斉藤さん♪」
「・・・・・。」
「いや〜、今日の時間割最悪だな?」
「・・・うん。」
「やった!ちょっぴりは話してくれたな」

「ちょっと〜!かがみ君来てや〜」
「ん?どうした?まぁ行くな〜」
「・・・。」
「また話そ?斉藤さん♪」

彼は嘉賀果 星弥・・・下の名前はせいやって読むらしい。
ちなみに私の名前は斉藤 菊凪 で、きくなちゃんって呼ばれる。そのまんまだけど。
彼も私が来る前、東の高校から西の高校に転校して来たらしい。
クラスではカッコイイと人気者なのに、私なんかに話しかけてくれる。